この日の翌日は僕の30歳になる誕生日だった。

30歳まで童貞だったら魔法使いになれるなんていう話もネットでは冗談めいて言われているけれど、それなら30歳までに童貞を捨てた男達はさしずめ、最前線で戦う戦士と言った所なのだろうか。

僕もまた戦士になりたいと願う男の一人であったものの、学生時代もその後も縁にも機会にも恵まれずに気付けば魔法使い目前だった。

梅雨の気候が余計に鬱屈した気分にさせた。

そんな悩みも無縁に遊びまくる友人からの勧めで出会い系サイトのPCMAXに登録したものの、これですら出会えなかったらどうしようかと悩んで一週間、ようやく始める決意をした。

始めてみれば実に簡単なものだった。そのうえ、業界最大手らしいこのサイトは、すぐに何件かのメッセージが来た。

出会えなかったら……なんて悩んでいた一週間が本当に無駄だった。

メッセージの通知が落ち着いた頃に、その中で誰と会おうかを選ばせて貰った。

本当に、童貞が選べる立場ではないというのに申し訳ない。

正直言えば、誰でも良い。けど初めては一度しかないのだから、吟味するべきだと思った。

保育士のミカちゃんとの待ち合わせは新宿

選んだのはミカちゃん。28歳で保育士をしているらしい。ショートヘアで軽くウェーブがかった髪、そして170センチと言う長身、Bカップ。スレンダーな彼女が好みだった。

事前に童貞という事を伝えておいた。

友人曰く、遊び馴れた男とやりたい女と出逢う事もあるとの事だったから、そんな期待をされても困るという思いだった。

彼女はただ一言、

『全然問題無いですよ。むしろ、私が初めてで良いんですか?』とまで気遣ってくれた。

『あなたが良いと思ったんです』

僕は素直にそう返した。返事は無かった。間違えたのかもしれないと不安になっていると、翌日になって20時に新宿で待ち合わせと言う連絡が来た。

彼女は吉祥寺に住んでいるので、電車で一本だしホテルも多く都合がいい。ホテルでその時を迎える瞬間も、そうやって彼女に主導権を握って貰うしかない。

当日の約束の時間。つまり、僕の誕生日前日であと4時間で魔法使いになってしまう事になる。

やって来た彼女は想像していたよりもスタイルが良く、光り輝いて見えた。

「こんばんは、ヨシさんで良いんですよね?」

「はい。合ってます。今日はよろしくお願いします」

「そんなに硬くならなくても大丈夫ですよ」

思い返せば、女性とこうして二人で歩くという機会すら無かったのだから、PCMAXは凄い。

緊張をほぐす為にも、という意味を込めて居酒屋に向かった。個室の良い雰囲気の店ではなく、ちょっと賑やかな店を選んだ。個室じゃ結局緊張するからだ。

「彼女もいた事無かったんですか?」と、柑橘系のカクテルを飲みながら彼女は言った。

「彼女どころか女友達もいませんよ。今までずっと」

「本当に無縁だったんですね」

「はい」

「手を繋いだことは?」

「幼稚園の遠足で。男女で2列になって手を繋がされるんですよ」

「それだけ?」

「はい」

多分、彼女の中でそれは違うという結論になったのだろう。

僕も軽く酔う程度にはアルコールを進め、いよいよ22時も過ぎた頃にホテルに向かおうという話になった。

今日はその為に来て、その為に会ったのだから。

何度か行った事があるというホテルに案内される道中、僕は随分と挙動不審になっていたと思う。

なにしろ、彼女は手を繋いでくれたのだ。

「ただホテル行ってやって終わりじゃ味気ないじゃないですか?」

「そ、そうですね」

そうしてホテルに着いて部屋に入ってみると、極シンプルな部屋だった。

壁紙がピンクで怪しげな照明や音楽が流れているわけでもなく、無音で壁も照明も白い。

ダブルベッドにテーブルに、普通のホテルと何も変わりはなかった。

童貞の私をリードしてくれる優しい彼女

ミカちゃんはバスルームへ行くと残念そうに戻って来て、

「ジャグジー修理中らしいですよ」と言った。ジャグジーなんか付いている事も知らなかったので、ぼくはただ素っ気なくそうなんだと返しただけだった。

泊まれはしないので、とりあえず二人で別々にシャワーを浴びた。

先にシャワーを終えて、ベッドに座って待っていると、バスローブに着替えたミカちゃんが戻って来た。

「緊張が顔に出てますよ」

「緊張しますよ」

「まぁ、初めてはそうかもしれませんね」

気まずい沈黙が少し流れたあと、ミカちゃんは笑った。

「なんかこっちまで緊張してきますよ」

「すいません」

「じゃあ、今からヨシさんを彼氏だと思います」と言うと、ミカちゃんは僕の顔をじっと見つめ、キスしました。

初めて触れて知った人の、女性の唇の感触。

弾力があるわけでもなく、ただ柔らかな感触。それに僕は目をパチパチとさせるだけだった。

そんな初めてのキスに驚いている余韻など与えてくれなかった。

淫らという言葉を体現するように、舌を絡めてまさぐり、まるでそれ自体が別な生き物のように蠢いていた。

時折息がかかり、艶めかしく漏れ出る声に頭はどんどんおかしくなって行きそうだった。

これが本能なのかと、抱き締めていた僕の両腕に対して思わずにはいられなかった。

実の所、付き合いたいとも思っていなかったし、また次も会いたいとは思ってもいなかった。

けれど、こうして唇を重ねて舌を絡めている今はとてつもなく愛おしいものに思えた。

唾液塗れの唇は、ミカちゃんの首元を舐めた。

「痕付けたら駄目ですよ。けっこう今の園児はわかりますから」

「大丈夫」

ボディソープともまた違う匂い。女性特有のなんとも言えない埋もれていたい匂いがバスローブを中に充満していた。

ミカちゃんのバスローブの帯を解くと、既に下着は無かった。目の前の光景に僕は硬直してしまった。

胸元にある薄ピンクの突起。無性にむしゃぶりつきたくなるのは人としての忘れられない性なのかもしれない。

喉が鳴る。一方で童貞が何してんだと思われている気がした。

「良いですよ?」

何がとは言わなかった。僕が何を考えているかくらいはわかってしまうのだろう。

当然、生まれたからには『女性』の乳首を咥えるという事は初めてでは無いわけで、懐かしさを感じるわけではないけれども、にわかに固くなっていくその感触を舌で、唇で楽しんだ。

同時に、僕の下半身も同様に固くなっていた。ミカちゃんのお腹に突き刺すようにそいつは強度を誇示していた。

それを彼女は握り、上下にゆっくり動かした。いつも自分でやっている事でも、人にやられるというのはまた違う感覚があって妙な興奮があった。

「ヨシさんのおっきぃ」

「そうなんですか? 初めて人に見せたのでわからないですよ」

「ちょっと横になってください」

言われるままに、僕は仰向けになる。彼女は僕のこれまで排尿と自慰による精子の無駄死にしか行われてこなかったモノを咥えた。

上目遣いがより艶めかしく、人の咥内というものの感触に更にもう一段階の力を振り絞って強度を増した気がした。

パンパンになり過ぎてむしろ痛いくらいだった。

もうほとんど発射寸前になってしまった所で、コンドームを装着した。

もたもたしているうちに少ししなびたけれども、後ろから抱き着いたミカちゃんが耳を舐め、乳首を撫でてくれてすぐに復活した。

いよいよ挿入となった。魔法使いになるという呪いから解放される時が来たのだ。

ミカちゃんが仰向けになり、脚を開く。

じっくりと、AVや画像でしか見た事が無かった女性の秘部を見ながらあてがう。ちょっと腰を突き出せば奥へと難無く入っていった。

深い息を吐いて、ミカちゃんは言った。

「やっぱりおっきぃ」

「ダメ……だった?」

「ううん。でも最初はゆっくり動いて」

言われた通りに、ぎこちなく腰を動かす。

結合部が徐々に滑らかになって行くのを感じると同時に、快感が増していく。

まるで銃口が爆発した銃のように、いつもよりも何倍もの勢いで射精された。

時間にしてものの3分くらいだった。ちょっと値段の張るカップラーメンならまだ出来てもいない時間だ。

ふと時計に目をやると、奇しくも0時ちょうどだった。僕は誕生日を迎えた。

「早いですよー」

「すいません、気持ち良くて……我慢出来なかったんです」

けれどもまだ治まってはいない。まだ勃ち続けているからゴムを付け替えて、四つん這いになるミカちゃんに挿入した。

細い腰を掴み、何も考えられなくなるほどの快感に身を任せているうちに、また射精してしまった。

ミカちゃんは全然物足りなさそうだったけれど、僕の脱童貞を手伝えたことには満足したと言っていたので、こんな優しい人が彼女になったら良いのになぁという、次の目標が出来たので、今度は映画を観に行く約束をして、この日は深夜にも関わらず帰路につく事になった。

泊まりたかったなぁという未練はありつつも、タクシーに乗る彼女を僕は見送った。 

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